日の暮れかかった公園で
いつまでたっても変わらない
鬼のまんまの子が一人
すすきの穂はゆっくりと
子供の動きを伝えていく
だけど
鬼の子の頬に光る涙だけは 伝わらない
―――― もういいかあい
まあだだよお
日の暮れかかった公園で
鬼になりたがる子がたくさん
鬼にならせてと群がっている
追われることに
逃げることに
疲れてしまった今の子は
追いかける方をやりたがる
コンクリートで囲まれた石の上
影はながく
声はひびく
―――― もういいかあい
もういいかあい