湿った鋼色の砂の上を 乾いた乳白色の砂が時折煌めいて 地面を這うように流れていく さらさら さらさら 波が浜に打ち寄せ 砂を呑みこもうとするけれど 砂は交わることなく流れていく さらさら さらさら さらさら 乳白色の砂は流れる 海に注がない 川のように 風が通るとき どんなものが その前方に置かれてあろうとも 風は 何もためらうことなく ただ ただ ただ 通りすぎていく
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