暖かい日が続いた十二月の朝
メールチェックをしていると
飛び込んできた 訃報 の文字
思ってもいなかった文面に
滲んでかすんだメールの文字
明るくて元気なひとだった
かわいい子ども
優しいご主人
時間が経つのも忘れて話した
子育てのこと
一人娘の成長が楽しみで
行事にも必ず参加していたのに
お別れの日
朝から降っていた雨が
みぞれにかわり雪になる
いつもの年より2週間はやい初雪
ななめ45度から降る雪は
苦しい思いを内に秘め
表に出すことのなかったあなたの心のように
降りしきる
幼い子どもを遺して
旅たたなくてはならなかったあなたの涙のように
咲き始めたばかりの山茶花の紅い花びら
いちまい
いちまい 散らして
花びらは舞い
雪は降る