海岸の白い砂浜
昼間は白砂が焼けて
灼熱地獄のように熱い
民家の軒下に巣をつくったのなら
雨風も避けられただろうに
なぜここに巣をつくらなくてはならなかったのか
ここはアリ地獄にとってもアリ地獄
白砂は底なし沼のよう
わたしを奥底に沈めて
這い上がれなくするかもしれない
蟻もダンゴムシもほとんどいないこの白浜
獲物が通るのを
じっと
じっと ただ 待つだけ
耐えて
耐えて
耐えて
夢見る
ウスバカゲロウとなって
空を舞う日を
広くて青い海を
いつか見る日を