たった一粒の米でも
八十八の字のとおり
色々な手間をかけて生まれてる
塩水で下に沈んだ
良い籾だけ残されて
生まれてくる 稲の赤ちゃん
苗のときは
寄りそうように
集団の生活をして育ち
いま
自分だけの力で
自分だけで立つ
バケツの中に植えられた
ちいさな田んぼだけど
光も満足に あたらない
大きな壁に阻まれた世界だけど
強く太い稲になれ
青く輝く稲になれ
色々な試練のりこえて
小さな白い稲の花咲かせ
たわわな黄金の実をつけたなら
都会の小さな雀には
やすらかな田んぼになるでしょう